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ドクターX4が面白くて毎回高視聴率になる3つの理由

      2016/09/11

第1作目から平均視聴率19%超えという驚異的な数字をたたき出したドクターXですが、2作目3作目も20%超えとなり、3作目にあっては最終回の視聴率が27.4%にまで達するという大ヒットドラマでした。

一時は続編はもう作られないと言われていましたが、風向きが変わった事で約2年ぶりに第4作目となる連続ドラマが10月から放送される事になりました。

今までにも大ヒットしたドラマはありましたが、今回はドクターXがなぜここまで人気を得る事になったのか、その要因を3つ程見いだしました。

これでもか!というくらい一癖も二癖もあるフィクサーたち

《 これまでのドクタードラマとの違い 》

このドラマはよくある”ドクターもの”でありながら、『医龍』のような”神業的なオペの腕”といった技術的な部分に主眼を置くのではなく、『白い巨塔』や『白い影』などで描かれた泥臭い人間模様に重点を置いたストーリーで、特に”院内政治”という部分に主眼が置かれたドラマでした。

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しかも、白い巨塔や白い影は主人公が完全なヒーローではなく、自分が原因となって起こるトラブルに対処していくさまが描かれた内容でしたが、ドクターXの場合は大門未知子が分かりやすいヒーローポジションとなり、そこに立ちはだかる悪役を倒していくという痛快系ドラマです。

 

《 ドクターX1作目に登場する秀逸な悪役 》

医龍でも岸部一徳が演じる敵役は居ましたが、大きな敵というのはその程度でした。ドクターXに出てくる敵役は1人どころではありません。主人公の未知子はフリーランスという事もあり、院内で彼女に関わってくる人間は未知子を罠にはめようとしたり、利用しようとする輩ばかりです。

 

1期に登場する敵役だけでも、毒島隆之介勅使河原毅寺山金子鳥井高などが出てきます。特に毒島と勅使河原はかなりアクの強いキャラクターでした。未知子にとって毒島は自分の父親を追い詰めた仇と言える存在であり、毒島はそんな因縁のある未知子を雇い入れるという謀略家です。

 

よからぬ事を考えているというのは明白ですが、かつて未知子の父に行ったような悪魔の所業を再び未知子に対してもしようとしている思うと何をするのか、見ていて気にならずにはいられませんでした。

 

勅使河原はさらにアクの強いキャラクターで、記者を金で買収し自分の都合の良いように記事を書かせて邪魔な人間を排除するという腹黒さ。実際、同じ病院組織にこんな人間が2人もいたらお互いに潰し合っているでしょうから同じ空間にいる事自体が考えにくいですが、どちらも悪知恵が働くだけに見えない所で上手く殴り合っているのでしょう。

 

《 2・3作目に登場し4作目にも登場する秀逸な悪役 》

今回の4作目のボスキャラと言えるのが2・3作目でも登場した蛭間重勝です。未知子を落としいれるためには患者をも犠牲にするそのやり方はまさに絵に描いた様な悪役でした。

 

過去作の中ではそのあまりにも非人道的なやり方が問題となり、1作目のボスである毒島にラストシーンで解雇通知を渡されるというなんとも粋な演出!もありました。

 

ですが、ゴキブリ並みの生命力を持つ蛭間はそんな事では潰れません。持ち前の狡猾さを発揮してことごとく関係病院の重役ポジションを獲得し、復讐のタイミングを見計らうというしぶとさ!ドクターとは思えない程悪に徹しきることで蛭間というキャラクターに視聴者が無意識に怒りを感じるようになり、そう仕向ける事で上手く感情移入をさせる仕掛けがされているように感じます。

 

しかし、もうここまで悪の道を極めてくると、憎らしいどころか逆に応援したくなる気持ちにさえなる気がしてきます。同じ人間とは思えないその鬼畜な人間性にも、回を経るごとに彼なりの美学があるのでは?とも思えてきてしまいます。

 

それくらい、このドラマに登場する悪役は徹底してキャラ作りがされています。魅力的な作品は悪役もある面で非常に魅力的な事が多いですからその要素をキッチリ抑えた作品になっています。

 

どんな状況でも絶対に負ける事が無い現代のブラックジャックとも言える主人公

一方で主人公の未知子はかなり分かりやすい設定になっています。
オペの技術は超一流。その腕を生かし、誰にも媚びる事無く自分の力だけで生きてく一匹狼的キャリアウーマン。

 

今の日本では多くの人が大なり小なり職場や世の中に対して不満や怒りを感じていはいるものの、現実には様々なしがらみによって実現出来ないでいます。ところが未知子は周囲の反応など目にもくれず、ズバズバと切り込んでいく事でその姿が多くの人の心の代弁者となっている図式が見えてきます。

 

しかも、どんなに強大な敵が現れても100%打ち勝つという部分に多くの人が惹きつけられる理由があります。自分の信念を貫き、多くの人があれもこれもとなりがちな世の中で”安定”や”温かい家庭”といったものを捨ててストイックに生きる生き方は、カッコいいとは思っても普通は真似出来ません。

 

そういった理想と非現実の間を上手くバランスをとっているだけに、思わず気持ちがのめり込んでしまうのでしょう。

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一見無敵に見えるが不完全で”カルマ”を背負っている主人公

そんな、一見弱点が無いように見える未知子にも”影の部分”が存在します。未知子の父が建てた診療所が同期の医者の逆恨みによって廃業を余儀なくされ、その上莫大な借金まで負ってしまうという過去がありました。

 

これは彼女が負った、仏教で言うところの”カルマ”と見る事も出来ます。外科医としての腕は天才的ですが、性格的にはかなり偏った人物でもあります。人付き合いというものはほぼ皆無に等しく、気を許したほんの一部の人間としか関わりを持たない上に、普段の様子は傲慢でいい加減。

 

そういった生き方が”莫大な借金”を背負う運命をたどらなければいけない理由になったのかもしれません。無敵に見える主人公も、こういった”闇”の部分がある事でよりキャラクターに深みが出ます。

 

現実の人間はというと誰でも何かしら問題を抱えているものです。何も問題を抱えていない人物では、人間クサさがありませんから視聴者からしてみれば全く違う世界の生き物という印象になってしまいます。こうした弱点を加えてやる事で遠い存在に感じてしまいがちなヒーローを身近に感じられる仕掛けがされているというのもキーポイントでしょうね。

 

まとめ

大ヒットの要因となった点を3つほど挙げてみましたが、こう考えると意外と計算された作りになっていると感じるのではないでしょうか?内容を手短にまとめると

  • 悪役が徹底的に悪役(=大衆の怒りの対象を具現化したもの)
  • 現実に対する大衆の不満を代弁する孤高の最強ヒーロー
  • ヒーローにカルマを負わせる事で人間味を持たせる

といった感じになります。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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